介護予防~下肢の運動~

下肢の運動の後半をご紹介していきます。よろしくお願いいたします。

膝痛対策

膝の痛みにもいろいろ原因があり、どの痛みにも効く運動というのはありませんが、

今回はレントゲンの診断などで骨や関節などに異常がなく、

筋力の衰えからくる痛みに対しての運動を行ないます。

膝をかばい外出を嫌う方もいらっしゃいますが、

膝は使わないとよけいに症状が悪化する傾向にあります。

多少痛くても上手に運動を取り入れていきたいところです。

 

ある整形外科の医師によると「日本人の膝関節は現代人のように長生きしたり、

体形が大型化したりすることを想定したつくりになっていない。

だから加齢とともに痛みが出てくるのはある意味仕方ないことです。

 

慢性痛があっても毎日動かすことが大事です。

動かさないと筋肉や関節が固まり、膝が伸びなくなってきます。

要介護にもつながりかねません」と指摘しております。

膝の主動筋として有名なのが、大腿四頭筋です(下図)。

大腿四頭筋とは、下図の4つの筋肉

(大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋)が合わさった総称です。

ここの筋肉が衰えると膝の関節機構の支持が弱くなり、

結果として痛みが出てきます。

 

痛みを改善するには、

膝への負担をへらして骨を支える筋力を強化することが重要です。

そのためにできることが4つあります。

 

  • 体重を落とす。杖を使い負担を減らす。
  • 毎日歩くことで関節を滑らかにする。水中ウォーキングもいいですね。
  • 下半身の筋力を鍛える。膝を軽く曲げるスクワット(立った状態から踵を浮かさないで椅子に座るようゆっくり膝を曲げる運動)でも可。
  • 膝を冷やさない。

 

膝関節は他の関節と違い、上からの重力と下からの突き上げの外力を受け続ける

人体で最大の加重関節です。

その割に他の関節と違い、軟部組織で支えられております。

筋肉の保持が無いと関節軟骨同士がぶつかりあい、常に痛みを伴います。

 

階段を上るよりも下るときのほうが痛い方が多いですが、

階段を下るときは一瞬でも片足に全体重の

3倍の力がかかるといわれております。

医療機関で「体重を減らしてください」

と言われるのはこのためです。

 

膝痛対策運動

膝が痛くて歩くのが大変な方もいらっしゃると思います。

関節の痛みを軽減するには関節周辺の筋肉の強化をする必要があります。

ただ、膝関節は加重が常に働いているので、

荷重がかからない運動が効果的です。

 

 

では、荷重がかからない運動とは何でしょうか?

冷え性でなければプールもいいと思います。

ただ一番簡単な方法は「イスに座った状態」です。

 

椅子に腰かけた状態から右膝の位置が変わらないように気をつけながら、

右足のつま先を天井にむけて膝を伸ばします。

膝が地面と平行になったら、5~10秒程度静止。

ゆっくり膝を降ろします。同様に左足も。

左右それぞれ5回ずつ、1日2回(朝と夕方)、

退屈に感じると思いますが、まず3ヶ月続けてください

余裕のある方は静止する時間を長くしたり、

足に重りをつけるとより効果的です。

※関節に負担がかかるので、急な足の上げ下ろしは避けてください。

 

 

慣れてきましたら、今度は伸ばしたほうの足のつま先を外側に倒して、

膝の内側を天井に向けてみてください。その状態で5秒ほど保ちます。

これにより、膝の内転筋を鍛えることができます。

 

膝の痛みの多くは内側からきております。

O脚の方は内転筋が弱い人が多いです。

バランスボールやゴムバンドなどを使用して足を締めることで、

内転筋を強化する方法もあります。

 

立った状態で片足に加重をかける運動も

大腿四頭筋を鍛えられます。

 

クッションを使って内転筋のトレーニング

仰向けに寝て、ボールを両膝で挟みます。

両足の内側でボールやクッション等を挟んで10秒~20秒保ちましょう。

一日5回くらいから始めてはいかがでしょうか。

 

 

ゴムバンド体操

ゴムバンドを使っての運動は関節痛対策やダイエット分野で

注目されています。

このバンドトレーニングの良いところは・・・

 

特徴1)全身のトレーニングができる
特徴2)な姿勢でトレーニングができる
特徴3)負荷調節がカンタンにできる
特徴4)各パートに適切な負荷をかけることができる
特徴5)関節や筋肉にしい
特徴6)落下や転倒のリスクが非常に少ない
特徴7)軽量でコンパクトなので場所を取らない。持ち運びにも便利
特徴8)高品質で耐久性にも優れている
特徴9)衝撃がさく、当たっても痛くない

 

 

※運動をする際の注意事項

・エクササイズの効果を高めるために、まず始めにストレッチやウォーミングアップをしてください。

・ゴムバンドのレベル(色)・長さが自分に合っているかをしっかり確認してください。

・ゴムバンドを 伸ばすときは息を吐きながら、元に戻すときは息を吸いながら、できるだけゆっくり と行ってください。

・今、どこの筋肉を鍛えているのかしっかりと意識を集中して行ってください。

・エクササイズ前後にストレッチ、体操を行ってください。

 

運動回数・・・とりあえず10回ずつ行い、

慣れてきたら徐々に増やします

(下の写真は膝関節のバンドトレーニング例です)。

☆三角筋(さんかくきん)

肩を覆うように三角形の形をしている筋肉です。

手の使いすぎからくる腕から肩への緊張と

こりをほぐすには三角筋が重要です。

腕を肩の高さまで上げて、

水平のまま反対側(右手なら左側)へ伸ばしてゆく。

その際に押さえる場所は肘の下側よりも

肘の少し上側を押さえましょう。

 

バンド体操:イスに座り、バンドをイスの下にくぐらせて

それぞれの両端を持ちます。バンドを持った方の手を、

ひじを伸ばしたまま肩と水平になるまで引き上げ、

ゆっくりと降ろします。

 

☆広背筋(こうはいきん)

背中にある広大な筋肉です。腕を引っ張り上げる動作に重要です。

腕から腰にのびている筋肉なので、腰痛の原因にもなりやすいです。

 

手を前で組み、あごを引いて背中を丸め膝も軽く曲げましょう。

肩甲骨と肩甲骨を離す様に横方向に倒してゆきます。

手の位置は大きく変化しないように気をつけましょう。

両側とも行います。

 

バンド体操:ループ状のバンドを両手でつかみ、

両腕をまっすぐに前に伸ばす。

ひじを曲げないで、胸の前で腕を広げる。

この時に手首がそらないように注意する。

戻す時はできるだけゆっくりと。

 

 

運動の目安・・・朝晩10回ずつ。一日おきのペースから始めてみましょう。

ゴムバンドを

伸ばすときは息を吐きながら、

元に戻すときは息を吸いながら、

できるだけゆっくり(2~3秒目安)

と行ってください。

 

コラム「足がつる!」

こむら返りが起こる原因について・・・。

体を動かすためには筋肉の伸び縮みを調節する必要があります。

筋肉の調節は脳からの信号が筋肉に伝わり、

実際に起きた筋肉の収縮が同じルートを遡って脳へ戻って伝わります。

 

 

これが何回も行われてバランスの取れた動きが可能になっています。

こむら返りはこの一連のやり取りの中で異常が起きて、

筋肉が収縮したままの状態になってしまうのです。

 

この異常が起こる理由として考えられるのが、

ナトリウムやカルシウムといった電解質のバランスが崩れることです。

激しく汗をかいたり水分を大量に摂りすぎたりすることで、

血液中の電解質のバランスが崩れます。

 

 

筋肉の調節に電解質は必要不可欠なので、

電解質のバランスが崩れると筋肉の調節が

おかしくなってしまうというわけです。

 

他にも血行不良が考えられます。

長時間立ちっ放しの状態が続いたり、

冷たい水の中に入ったときなどは血行が悪くなり、

筋肉の弛緩調節が鈍くなってしまいます。

 

それが原因で筋肉の異常な収縮が始まって、

こむら返りを起こしてしまうのです。

 

こむら返りの原因が病気という場合もあり、

糖尿病の患者の4割近くの方がこむら返りの症状を

起こしていることから、糖尿病の症状としても有名になりました。

 

他にも肝硬変を代表とする肝臓の病気や、

腎不全などの内臓の病気の症状としてや、

動脈硬化や神経系障害、顎にある甲状腺の機能の低下など

でも現れることが分かっています。

 

また病気ではありませんが、妊娠中の方、

特に妊娠後期の妊婦さんに起こりやすいことも挙げられます。

 

これは、お腹が大きくなるにつれて血管が圧迫されて血行が悪くなったり、

急激な体重増加や出っ張ったお腹の負担で足の筋肉を使うことからと

言われています。

 

他にも電解質であるカルシウムやナトリウムといった

栄養素が不足しがちなことも原因とされています。

原因不明のこむら返りが起こった場合、

特に繰り返すような場合は念のために医療機関で

診断してもらうようにしましょう。

 

閉塞性動脈硬化症、糖尿病、肝臓や腎臓疾患等

何かしらの病気のサインとして起こっている可能性もあります。

 

次回はゴムバンド体操(後半)をご紹介いたします!

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